暴行罪という刑事事件について

暴行により相手が傷害を負わなかった場合は「暴行罪」、相手が傷害を負った場合には、「傷害罪」となる

暴行傷害

「暴行罪」とは、他人に対して暴行を加え、相手が傷害を負わなかった場合にかせられる罪のことです。刑法208条によって、2年以下の懲役、または30万円以下の罰金、または勾留もしくは科料に処するとされています。
ちなみに、相手が傷害を負った場合には、「傷害罪」となってしまいます。
暴行事件や傷害事件の示談では、加害者が被害者に対して示談金を支払い、被害届や告訴状を提出しないようにしたり、すでに提出している場合には、取り下げてもらうケースが多いのが現状です。そもそも刑事事件における示談とは、裁判を行なわず当事者同士の話し合いで、事件を解決することをいいます。

暴行罪においてより高額な示談金を受け取るためには、被害者は警察に被害届を提出する

暴行事件は傷害事件とは異なり、相手がケガをしていませんので、示談金の相場は傷害事件と比べると低い傾向にあり、10万円~30万円が相場となります。ただし、加害者の社会的地位が大きければ大きいほど、示談金の額は高くなる傾向があります。示談金は、被害届を警察に提出しなくても、受け取ることはできるのですが、より高額な示談金を受け取るためには、被害届を提出されることをおすすめします。
被害届を提出すると、警察は捜査を始めます。そして、加害者が示談を望む場合に警察官や検察官を通して、被害者の連絡先を尋ねてきます。警察が介入しなければ、加害者は積極的に示談金を支払おうとはしないので、暴行を受けた場合には、まずは警察に被害届を出すようにしましょう。 被害者の連絡先を伝えると、通常、加害者の弁護士から示談したい旨の連絡が入ります。
示談に応じる場合には、弁護士と実際に会って、加害者から提示された示談金や条件などと、被害者が希望する条件などの交渉がなされます。双方の条件をすり合わせていき、合意に至った場合には、示談書を作成します。
加害者は、示談書を検察庁や裁判所へ提出します。示談が成立している場合には、初犯であれば不起訴処分となるケースが多く、刑事事件とならないために前科はつきません。また、裁判になった場合にでも、示談が成立していれば処分は軽くなります。

加害者は、起訴前の早い段階で示談金の交渉を行うことで、希望する示談金で決着する可能性が高くなる

加害者が暴行罪で逮捕された場合には、その日から23日後までに、起訴されるかどうかが決まります。起訴前に示談が成立すれば、加害者は不起訴となります。前科もつきませんので、加害者は起訴前のなるべく早い時期に示談を成立させることが、最善の策となります。
つまり、起訴前の早い段階で、示談金の交渉を行なった方が、希望する示談金で決着する可能性が高いということです。