交通事故と刑事事件の関係について

交通事故の加害者が損害を賠償することは民事上の責任だが、他人に怪我を負わせる行為は不法行為に該当し刑事上の責任も問われる

交通事故に遭った被害者が、加害者に対し損害賠償や慰謝料を請求する裁判を起こすことがよくあります。加害者が、事故によって被害者が被った損害を賠償することは、民事上の責任です。あくまでも私人同士のトラブルとして取り扱われることになりますので、裁判以外の方法で解決することも可能です。
ただし、損害賠償金を支払うだけで加害者の責任が全て果たされることにはなりません。故意であるか否かに関わらず、他人に怪我を負わせる行為は不法行為に該当します。そのため、加害者は刑事上の責任も問われることになります。

示談を成立させることによって、検察官や裁判官の判断に影響を及ぼせる可能性が出てくる

刑事事件の場合、民事事件のように加害者と被害者の間の和解で事件を解決することはできません。事件発生後なるべく早い段階で被害者との間で示談を成立させようと奔走する加害者が多いですが、たとえ示談が成立しても、それによって刑事事件が終了することはありません。
ただし、示談を成立させることによって、検察官や裁判官の判断に影響を及ぼせる可能性が出てきます。交通事故の場合、事故の態様が非常に重視されますので必ずそうなるとは言い切れない部分がありますが、軽い事故であれば示談が考慮されて起訴されずに済ませてもらえる可能性が高くなります。
また、公判が開始した後で示談が成立した場合は、裁判官による量刑判断の際に示談成立の事実を考慮してもらえるのが一般的です。

交通事故を起こした加害者は、民事上の責任と刑事上の責任の両方を負うことになる

いずれにしろ、交通事故を起こした加害者は、民事上の責任と刑事上の責任の両方を負うことになります。車はとても便利な乗り物ですが、万が一事故を起こしてしまうようなことがあれば、その後の人生が大きく変わってしまう可能性がある乗り物です。また、被害者の人生までも変えてしまうおそれがありますので、常に慎重な運転を心がける必要があります。